「毘沙門天AFFECTION」21

 その夜、面会時間のぎりぎりになって修ちゃんのところに来たのは、コンビニの袋を提げた小さな爺さんだった。    ちょうど俺らがサッカーの話をしているときだった。  話の途中で、修ちゃんは、彼の身寄りはこの爺さんだけで、二人で町工場をやってると言った。 「あ、どうも」  爺さんが袋から肉まんをひとつ出して俺にくれた。…
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「毘沙門天AFFECTION」20

 修ちゃんと知り合ったのは去年の春だ。  大人ばかりの入院病棟、空腹でたそがれる俺に隣のベッドから声が掛かった。 「すげーな。その青タン。ケンカ?」  俺の眼帯からはみでた痣(あざ)を面白がって、修ちゃんが言った。 「ち、違います。体育の授業で怪我したんです」 「またまたぁ。言えよ。ほんとのこと」 「…
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高円寺物語~予告編part2」

ё つる「できたよ~」 担当編集者「そんなことばっかしてないで、肝心の記事、書きなさいよ」 つる「ペイントで一日に十枚描いたら、手が痛くなっちゃった。  しばらくキー打ちなんか、できないもん」 担当「キモ」 ё マジ疲れました。 そんなわけで…
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「毘沙門天AFFECTION~予告編」

ё こんなのを作成してみました。 コマーシャライザーというサイトです。 小説を書いてらっしゃるリンク先のみなさんも、この企画に挑戦しませんか。待ってます。 作る過程がけっこう楽しかった。 え、連載はどうした? はーい。 ё
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「毘沙門天AFFECTION」19

「何したよっ?!」   幟旗(のぼりばた)を揺らした男が怒鳴った。背に差した旗には、《銀輪部隊 阿修羅》  その男はチビ。そのチビより少しだけ大きな二人が、チビの突き出した金属バットにかたまっている。  一人は八重歯で一人はメガネ君だ。二人の小豆色のスクールジャージは、隣の中学校のもののように見える。 「ななな何って…
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「毘沙門天AFFECTION」18

 新兵衛が手綱を離した。  馬の首が勢いよく跳ね上がって、長尾さんの上体が大きく反った。戻しかけるアンバランスな姿勢のまま、なんと器用なことに、彼女は手綱をさばき直した。  青鹿毛がヒヒンと啼(な)いた。  その瞬間、寒空に立つ馬と、馬上の乱れたツインテールが切り絵になった。  いつだったか、爺ちゃんに連れられて…
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